2018年12月25日

裏切りの協定

「秘録 東京裁判」 清瀬 一郎 中公文庫 1986年

ヤルタ協定について(その2)

p135〜

 「…三大国すなわちソビエト連邦、アメリカ合衆国、および英国の指導者はドイツ国が降伏し、かつヨーロッパにおける戦争が終結した後、二か月または三か月WO経て、ソビエト連邦が、次の条件で連合国に組みして日本国に対する戦争に参加することを協定した。
(1) 外蒙古(蒙古人民共和国)の現状を維持する。
(2) 一九〇四年の日本国の背信的攻撃により侵略されたロシア国の旧権利は、次のように回復される。
(a) 樺太の南部およびこれに隣接するすべての島はソビエト連邦に返還する。
(b) 大連商港におけるソビエト連邦の優先的利益は擁護し。この港は国際化し、またソビエト社会主義共和国としての旅順口の租借権は回復する。
(c) 東清鉄道および南満州鉄道は、中ソ合弁会社を設立して共同運営する。ただし、ソビエト連邦の優先的利益は保障し、また中華民国は満州における完全な主権を有する。
(3) 千島列島はソビエト連邦に引き渡す。
 
 前記の外蒙古並びに港湾および鉄道に関する協定は蒋介石総統の同意を要する。大統領はスターリン元帥からの通知によりこの同意を得るために措置をとる。
 三大国の首班は、ソビエト連邦のこの要求が、日本国が敗北した後に確実に満足されることを協定した。
 ソビエト連邦は、中華民国を日本の束縛から解放する目的で、自国の軍隊によりこれに援助を与えるため、ソビエト社会主義共和国連邦と中華民国との間の友好同盟条約を中華民国政府と締結する用意があることを表明す。

 この秘密協定は、明らかにルーズベルトとチャーチルとの間に締結せられた大西洋憲章に違背している。それのみならず、昭和二十年二月といえば、日ソ間の中立条約が厳然として効力を有する時代である。」

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世界有数の大国が犯した世にも破廉恥な、後世にも永遠に残る取決めであった。米英ソよ、恥ぢを知れ。

posted by Fukutake at 12:41| 日記