2018年08月06日

政治と戦争

「アメリカの鏡・日本 Mirror for Americans : Japan」その2
ヘレン・ミアーズ (Helen Mears) 伊藤延司 訳 
 メディアファクトリー 1995年

日本は戦略地域か  150p〜

 「疑問はもう一つある。それは対日戦争の最終段階にかかわる疑問である。私たちは最後の最後になぜあれほど焦ったのか。日本が少なくとも三ヶ月にわたって、降伏への道を模索してきたを知りながら、なぜ決断まで十一日しか待ってやれなかったのか。
 この疑問に対する答えは、アメリカと日本の関係ではなく、アメリカとソ連のやりとりにある。一九四五年二月七日のヤルタ会談における「最高機密」合意(この階段からほぼ一年公表されなかった)で、ソ連は中国領内の一定地域および財産を確保することを条件に、対日戦への参戦を約束した。ソ連としては、彼らが参戦して「合法的」に戦利品を要求できるまでは、日本に降伏してほしくなかったのだろう。

 一方、私たちは、もし日本が即時無条件で降伏してしまったら、ソ連は参戦しようがすまいが日本に侵入してくるとみていたから、日本がソ連に和平条約を提示することを望んでいなかった。そして、日本が無条件降伏をしない場合は、満州と朝鮮に駐留する関東軍をソ連におさえさせようとし、同時に、ソ連が来る前に日本本土を占領しようとしていたのだ。
 もし、この分析が正しく、これ以外に事実を説明できる分析がなければ、私たちは日本の一般市民十数万人を大量殺戮してでも、早急に結論を出そうとしていたということができる。もしこれに失敗したら、数十万の米兵を犠牲にしてでも、計画どおり日本上陸作戦を敢行しようとしていた。私たちが日本人に対して使った原子爆弾は、日本に対してつかったのではない。なぜなら、日本はすでに完全に敗北していたからだ。
 
 原子爆弾はソ連との政治闘争にしようされたといえる。占領は私たち自身の政治・経済目的を達成するための装置だ。この目的に日本人が関係してくるのは、たまたま日本人がチャモロ族と同じように戦略的に重要な島に住んでいたからに過ぎないのだ。

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全く血も涙も無い話です。
posted by Fukutake at 12:29| 日記