2021年05月18日

欧米人の本性

宮崎市定全集 17 −中国文明−」 岩波書店 1993年

奴隷貿易 p370〜

 「欧米近世史は、古代社会に特有な筈の奴隷貿易の黄金時代であった。

西暦十五世紀の末葉、スペインは大西洋を横断して米大陸を発見し、ポルトガルは東に進んでインド洋航路を発見した。
 インド洋航路の発見は大成功で、ポルトガルは之によって、一航海に六十倍の純益を挙げたとさえいわれた。東洋の豊富な香料はヨーロッパで運ぶと、少なくとも三、四十倍には売れたのである。

 所がアメリカ大陸は、最初の中、発見者スペインに殆ど何物をも与えなかった。そこには銅色のアメリカインディアンが煙草をふかして遊んでいるだけで、金目のものは何も見つからなかった。所が段々奥地に入ってみると、矢張相当開けた文明の社会があって、インカ帝国などの存在していることが知られた。

 特にスペイン人を喜ばしたのは、金銀が豊富に使用されている事実であった。此に於いて彼のコステスやピサロの血腥い征服の歴史が始まるのである。侵入者は原住民からの金銀掠奪が一段落つくと、今度は嘗て原住民が金銀を掘り出した鉱山を探して、そこから同様に金銀を採掘しようということになった。すると急に労働力の不足を感じ出して、アフリカの黒人を輸入して奴隷として使役し始めた。

 アフリカから米大陸への黒人奴隷輸入は、…西暦一八二〇年頃のある人の計算ではそれ迄に米大陸に輸入された黒人は一億人で、その中五百五十万人が残っているという。すると九千四百五十万人が消耗されて了ったことになる。実に一つの大陸の人口を空にする迄、他の大陸へ人口を注ぎ込んだものなのである。
 米大陸に於いて、此等黒人奴隷に対する待遇の苛酷なりしはいう迄もない。南米蘭領ギニアが殊にひどかった。嘗て黒人が謀叛を起こそうとしたという嫌疑のもとに、十一人が捕らえられて、みせしめの為の刑罰が行われた。

 その一人は生きながら柱から吊り下げて死ぬに任された。紐で吊られたのではない、鎖の先端につけた鋭い鈎で横腹をつき通して、牛肉のように吊り下げられたのである。二人は小火で焼き殺され、六人の女は八つ裂きにされ、二人の娘は首をちょん切られた。その外一寸した過失でも刑罰は惜しみなく加えられ。僅かに一本の甘蔗黍を盗んで囓ったという廉で、鼻を削がれたり、歯を引き抜かれたりした。欧州人が啜る一杯の珈琲には、黒人の血の数滴が混じっていない場合はないといわれたものである。」

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粗暴、野蛮、極悪非道の血が本性の西洋人。

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posted by Fukutake at 10:41| 日記