2020年01月06日

コミュニケーションが大事

「あなたはなぜチェックリストを使わないのか?」 
 アトゥール・ガワンデ 晋遊舎 2011年
(その1)
コミュニケーションの力

p78〜
 「複雑な状況では、先が見えないので不安が募りがちだ。だが、建設業界の人々はコミュニケーションの力を信用している。たとえ経験豊富なエンジニアだろうと一個人の力は当てにしない。彼らが信用するのは集団の力だ。複数人を問題に取り掛からせ、チームとして判断してもらう。
 「人」は誤りやすい。だが、「人々」は誤りにくいのではなかろうか。
 現場事務所の隅の部屋ではライアン・ウォルシュ氏という短髪の三〇歳くらいの男性が働いていた。彼の前には二台の大きなモニターがあった。各業種が提出した計画を併合し、コンピューター上に三次元の完成見取り図を作るのが彼の仕事だ。スクリーン上で最上階を見せてもらうと、構造設計、エレベーター、配管など九つの業種の計画が既に組み込まれていた。彼はマウスを使い、まるで実際にそこを歩いているかのように案内してくれた。壁、ドア、安全弁など全てが画面上にあるので、人が通るのに十分な高さがない、などの問題も見て取ることができた。彼は、クラッシュ・ディテクティブという干渉チェックのソフトも見せてくれた。そのソフトは、各業種の計画が相容れなかったり、建築基準を満たしていなかったりといったクラッシュ、つまり「衝突」を見つけてくれる。
 「照明装置を置こうとしたところに梁をかけようとすると、ソフト上でその梁が別の色で表示されます。このような衝突は何百とありますね。あるプロジェクトでは、衝突が二千個見つかったこともありました。ですが、衝突を見つけるだけでは駄目で、全てちゃんと解決しなくてはいけません」そのためにしかるべき者たちの話し合いが行われる必要がある。だから、衝突があると、コンピューターが自動的に提起スケジュールにミーティングの予定を入れ、関係者にメールを送ってくれる。…
 関係者全員が連絡を取るのが肝要なのだ。
 「現状把握とコミュニケーションの円滑化こそが、ここ数十年の建築の最大の進歩だ」と教えてくれた。」

----
コミュニケーションがキモ。
posted by Fukutake at 11:22| 日記