2016年09月26日

ビットコイン!!

「仮想通貨革命--ビットコインは始まりにすぎない--」野口悠紀夫 著
ダイアモンド社 2014年

未来の市場とビットコイン

210p~
 「起業が容易になれば社会は進歩する。 

 社会の進歩は、技術革新や新しいビジネスモデルによってもたらされる。それらの多くは、伝統的な企業の中から生まれるのではなく、新しく興された企業によってもたらされる。だから、起業の可能性が高まることは、社会の進歩にとって本質的に重要な意味を持つ。
 ビットコインとその拡張技術は、さまざまな意味において、起業の可能性を増大させる。

(中略)
アイルランドで復活した予測市場
(予測市場とは)…将来さまざまなイベントについて予測するマーケットだ。…アメリカには一九九九年に設立されたイントレード(Intrade)というものがあった。価格や政治分野の出来事などについて、将来、特定の事象が起こるかどうかに賭ける。…予測市場が合法か否かに関してアメリカで論議が有り、結局のところ、アメリカでは予測市場は禁じられることになった。
 ところが、二〇一三年アイルランドで「プレディクシャス」(Predictious)というサービスが始まった。これは、イントレードと同じような予測市場である。アイルランドでは、この種のマーケットは合法なのだ。…
 ここで興味深いのは、掛け金として、現実の通貨ではなくビットコインが用いられていることだ。…アメリカで禁止されているサービスのサイトにアメリカから送金すると、問題になるおそれがある。だから、アメリカの銀行は送金に応じない。しかし、ビットコインなら簡単に送金することができるし、何の問題も生じない。…こうなると、アメリカで予測市場を禁止しても意味がない。」


 数年前にウェブサイトに架空の株式市場が作られたことがあったとのこと。
ここでは、個人が自分の株式を発行することができた。事業プランを発表して、その事業を行う会社を作り、架空株式市場でのその株式を売り出すのである。仮にこれがうまく機能すれば、クラウドファンディングよりもさらに簡単に資金調達ができることになりますね。
後生畏るべし。
posted by Fukutake at 13:05| 日記

2016年09月20日

真の立法者とは

「法律(上)」プラトン 森進一、池田美恵、加来彰俊 訳 岩波文庫 1993年

312p〜

 「…われわれの言うところによれば、心ある政治家の意図するところは、大衆の主張と違っている。大衆は、よき立法者とは、彼がその国の仕合せを思いめぐらして立法するその国が、できるだけ大きく、富裕であり、また金鉱や銀鉱に富み、海陸ともにできるだけ多くの人びとを支配するよう、意図すべきだと主張する。彼らはさらに、正しい立法者は、その国がもっとも善く、もっとも幸福であることを意図すべきだと付け加えるであろう。しかし、これらの意図のうちあるものは実現可能だが、あるものは不可能である。ゆえに、国の建設者は、実現可能なものの方はこれを欲するが、不可能なものに対しては、空しい望みを抱いたり、実現を試みたりはしないであろう。というのは、幸福な人はほとんど必ずといっていいくらい、同時に善い人でなければならないがーだからこそ立法者はこのことを願うであろうー非常な金持ちが同時に善き人であることは不可能である。少なくとも大衆が金持ちだとする人びとの場合はそうなのである。彼らが金持ちというのは、莫大な額にのぼる財産を所有している、ごく少数の人びとのことで、これこそまさに、悪しき人が所有するであろうものなのである。そして、もし事実がそうであれば、わたしは、金持はたとえ善き人でなくても、真の意味で幸福になれるとする彼らの見解に、同意することはできない。特別に善き人が特別に金持ちであることは不可能なのである。」


金儲けと政治は両立しない!
posted by Fukutake at 08:52| 日記

2016年09月13日

ある日突然…

「オール•サマー•ロング(上)『夏をおいかけて』」ボブ•グリーン
 井上一馬 訳 新潮社(1996)

良きアメリカ…

325p〜
 「誰でも、父親が死んでから初めて、自分が家族の中の最年長の男になったことに気づくのさ。」とマイケルがいった。「前もって覚悟しておけるもんじゃない。」
「その状況に慣れるまで長く時間がかかったかい?」
「まあ慣れることは慣れたけど、喜んで受け入れる気にはなれないな。少なくとも僕の場合はね。」
「いつまでも?」
「つまりさ。両親が健在のうちは、子供は人生をサーカスのようなものだと思っているのさ。下にはいつも安全のためのネットが張ってある。父親と母親というネットがね。もちろん子供はみんなそんなふうに考えているわけじゃないけど、感じとしてはそんなもになんだよ、
 だけど父親がいなくなったときに、みんなもうネットがそこにはないってことに気づくんだよ。いまや自分自身が自分のネットなんだって。たとえその覚悟がまだできていなくても、そうなりたいと思っていなくてもね。」

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ボブ•グリーンの文章には、人恋しくなる味があります。
posted by Fukutake at 09:26| 日記